はじめに
「体重が増えすぎたらどうしよう」
「でも、お腹は空くし甘いものも食べたい」
妊娠中は、食べることへの不安がとても大きくなりますよね。
実は、妊娠中のおやつは“我慢すべきもの”ではありません。
目的と量を理解すれば、必要な栄養補給の一部になります。
今日は、管理栄養士の視点から
✔ 妊娠中はなぜお腹が空きやすいのか
✔ 具体的に何kcalまでならいいのか
✔ どんなおやつを選べばいいのか
を、数値を交えてわかりやすく解説します。
妊娠中におやつは必要?
「間食=太る」というイメージが強いかもしれません。
しかし妊娠中は、
1回の食事量を無理に増やすよりも、少量を分けて食べるほうが血糖値は安定しやすいとされています。
特に妊娠中期・後期ではエネルギー必要量が増えます。
妊娠中はなぜお腹が空きやすい?
妊娠中は基礎代謝が上がり、赤ちゃんの成長にエネルギーが使われます。
妊娠期の追加エネルギー量(日本人の食事摂取基準2020)
| 妊娠していない場合 | 妊娠中 |
| 追加なし | 初期 +50kcal |
| – | 中期+250kcal |
| – | 長期+450kcal |
中期以降の+250〜450kcalは、
軽い1食分に近いエネルギー量です。
つまり、妊娠していないときと同じ食事量では足りなくなることもあります。
ここで無理に我慢すると、
夕食のドカ食いにつながることも。
間食は「暴食を防ぐための調整役」と考えると、罪悪感が少し軽くなります。
妊娠していないときとの違いは?
① 血糖値が上がりやすい
妊娠中はインスリンの働きが弱まり、血糖値が上昇しやすい状態です。
妊娠糖尿病のリスクもあります。
そのため、
妊娠していないとき
→ 甘いものを食べても大きな問題にならないことが多い
妊娠中
→ 血糖値の急上昇を避ける配慮が必要
という違いがあります。
② 栄養補給としての意味が強い
妊娠していないときの間食は「嗜好」の意味合いが強いですが、
妊娠中は「不足しがちな栄養を補う時間」にできます。
特に意識したいのは:
・鉄
・カルシウム
・たんぱく質
・食物繊維
がおすすめです。
妊娠中のおやつの目安量は?
一般的に推奨される間食量は
▶ 1日200kcal前後(中期〜後期)
※体格や活動量によって調整が必要です。
200kcalの具体例
・おにぎり(100g)約170kcal
・食パン6枚切り1枚 約160kcal
・無糖ヨーグルト100g+バナナ1/2本 約150kcal
・さつまいも100g 約130kcal
・ミックスナッツ20g 約120kcal
・どら焼き小1個 約200kcal
「菓子パン1個(約350〜450kcal)」はオーバーになりやすいことがわかります。
数字で見ると、調整しやすくなりますよね。
管理栄養士がすすめる“整うおやつ”の組み立て方
基本の形
① 炭水化物(エネルギー源)
② たんぱく質 or 脂質(血糖値の安定)
③ できれば食物繊維
具体例
✔ 全粒粉パン+チーズ
✔ ヨーグルト+ナッツ+少量はちみつ
✔ ゆで卵+小さめおにぎり
✔ 牛乳+きなこ
これだけで、血糖値の急上昇を抑えやすくなります。
甘いものはダメ?
ダメではありません。
大切なのは
✔ 空腹状態でいきなり大量に食べない
✔ 毎日習慣化しない
✔ 量を決める
例えば:
・チョコレートは2〜3粒(約100kcal)
・ケーキは週1回まで
「ゼロにする」より「管理する」方が長く続きます。
体重が増えすぎたときの調整法
「健診で体重注意と言われた…」
そんなときは、
① 間食を半量にする
② 液体カロリー(ジュース)をやめる
③ たんぱく質系に置き換える
これだけで1日100〜200kcalは調整できます。
極端な制限は、かえって反動を生みます。
妊娠中に整えた習慣は、その先の人生へ
妊娠中は、食習慣を見直す大きなきっかけになります。
✔ 血糖値を意識する
✔ たんぱく質を補う
✔ 食物繊維をとる
この習慣は、
・産後の体重管理
・授乳期の栄養
・将来の生活習慣病予防
・家族の食卓づくり
にもつながります。
妊娠期は“制限の時期”ではなく、
体と向き合う練習の時期です。
まとめ
妊娠中のおやつは
✔ 1日200kcal前後
✔ 栄養補給の視点で選ぶ
✔ 甘いものも量を決めて楽しむ
完璧でなくて大丈夫です。
「今日は何を選ぼうかな」と考えることが、
もう十分、赤ちゃんのための行動です。
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