はじめに
「今日はもう作る余裕がない」
「仕事帰りで何も準備していない」
「でも体重は増やしたくない」
妊娠中の夜は、特に迷いますよね。
夜は活動量が少なく、エネルギーを消費しにくい時間帯。
それでも赤ちゃんは、眠っている間にも成長しています。
大切なのは、
“控える”ではなく“整える”こと。
今日は、エビデンスに基づいた数値と具体例をもとに、
妊娠中のコンビニ夜ご飯の選び方を解説します。
妊娠中の夜ご飯、どれくらいが目安?
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、
妊娠中期:+250kcal
妊娠後期:+450kcal
の追加が必要とされています。
身体活動レベルふつうの女性の場合:
非妊娠時:約2,000kcal/日
妊娠中期:約2,250kcal/日
妊娠後期:約2,450kcal/日
3食均等に分けると、
▶ 1食あたり700〜800kcal程度が目安
ただし夜は消費が少ないため、
夜は600〜750kcal程度に抑える意識が体重管理には有効です。
妊娠していないときとの違い
| 非妊娠時 | 妊娠中 | |
| 夜の食事 | 控えめ推奨 | 栄養不足に注意 |
| 血糖値 | 比較的安定 | 上昇しやすい |
| 重要栄養素 | バランス | 鉄・たんぱく質・Ca重視 |
妊娠中は
「少なければいい」わけではありません。
赤ちゃんの材料をきちんと補いながら、過剰を防ぐことがポイントです。
コンビニ夜ご飯の基本形
✔ 主食(適量)
✔ 主菜(たんぱく質)
✔ 副菜(野菜)
✔ 汁物(塩分に注意)
管理栄養士おすすめ組み合わせ例
例① バランス定食型(約700kcal)
・もち麦入りおにぎり(180kcal)
・焼き魚パック(150kcal)
・ひじき煮(80kcal)
・サラダ(60kcal)
・味噌汁(50kcal)
→ たんぱく質約25g確保
例② 温かさ重視型(約650kcal)
・雑穀ごはん(200kcal)
・豆腐ハンバーグ(200kcal)
・温野菜サラダ
・具だくさんスープ
例③ 食欲がない日(約600kcal)
・小さめおにぎり
・茶碗蒸し
・ヨーグルト
・野菜スープ
少量を分けて食べても大丈夫です。
夜に気をつけたい4つのポイント
① 炭水化物の量
夜は活動量が少ないため、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されやすい時間帯です。
丼もの(700〜900kcal)やパスタ大盛りは、
炭水化物が100g以上含まれることもあります。
▶ ごはんは100〜150g(約160〜240kcal)を目安に。
コンビニ商品の目安
- おにぎり1個(110g前後)=約180kcal
- 丼もの1食=800〜1,000kcal
- パスタ1食=700〜900kcal(糖質100g超も)
丼+デザートで1,100kcalを超えることもあります。
▶ 夜は「丼単品」より
定食型(主食+主菜+副菜)に分ける方が血糖管理に有利です。
「ゼロにする」のではなく、
適量に整えることが体重管理の鍵です。
② 塩分 ― 1食2g前後に抑える意識
妊娠中の食塩目標量は 6.5g未満/日。
コンビニ弁当1食で4〜5g含む場合もあります。
コンビニ弁当の塩分例:
- のり弁当:約4.0〜5.0g
- パスタ:約3.5〜4.5g
- カップ麺:5〜7g
夜だけで4gとると、1日で簡単に超過します。
▶ 夜は 2〜3g以内を目標に。
実践例
- 麺類の汁は半分残す → 約1〜2g減塩
- ドレッシング半量 → 約0.5g減
- 漬物を控える → 約0.5g減
これだけで1日トータル2g以上減らせます。
塩分を整えることは、
・むくみ軽減
③ 脂質 ― 1食20g前後が目安
妊娠中の脂質目安は総エネルギーの20〜30%。
700kcalの食事なら脂質は約15〜23gが適量です。
コンビニ例
- からあげ弁当:脂質40〜60g
- チキン南蛮弁当:脂質50g前後
- 焼き魚定食タイプ:脂質15〜20g
脂質が多すぎると、
・体重増加
・胃もたれ
・血糖値上昇の持続
につながります。
▶ 揚げ物は週1回程度
▶ 「焼く・蒸す」商品を選ぶ
④ 野菜 ― 夜に最低120〜150g確保
実はここが一番見落とされやすいポイントです。
成人女性の野菜摂取目標量は 350g/日。
しかし実際の平均摂取量は約280g前後と不足傾向にあります。
妊娠中も同様に目標は350g以上。
朝・昼で200gとれたとしても、
夜に150gは確保したいところです。
コンビニ商品での目安
- カットサラダ1袋:約100〜120g
- 具だくさんスープ:約80〜120g
- ひじき煮小鉢:約40〜50g
- ほうれん草のおひたし:約50g
▶ サラダ1袋+副菜1品で150g到達
野菜を増やすと、
・食物繊維(1日目標18g以上)の補強
・血糖値上昇抑制
・便秘予防
・満腹感向上
につながります。
数値で見る「整った夜ごはん」例(約700kcal)
雑穀おにぎり(180kcal)
焼き魚(150kcal/脂質15g)
サラダ(120g)
ひじき煮(50g)
味噌汁(塩分1.2g)
▶ エネルギー:約680kcal
▶ 脂質:約20g
▶ 塩分:約2.5g
▶ 野菜:約170g
夜は「減らす」より「整える」
妊娠中の夜ご飯は
× 少なければいい
○ 必要な栄養を確保しながら過剰を防ぐ
このバランスが大切です。
炭水化物を整え、
塩分を控え、
脂質を選び、
野菜を足す。
この4つを意識するだけで、
夜の食事は大きく変わります。
妊娠中に注意したい食品
生もの
生ハム、ローストビーフ、半熟卵は
リステリア感染予防の観点から注意。
購入後はすぐ食べること。
大型魚
キンメダイ、メカジキなどは
摂取頻度の目安あり。
※通常のコンビニ弁当で問題になる量ではありませんが、頻回摂取は避けましょう。
カフェイン
1日200mg未満。
夜のコーヒー習慣がある方は量を確認。
体重が増えすぎたときは?
夜をゼロにするのではなく、
✔ 主食を半量に
✔ 揚げ物→焼き魚へ
✔ デザートを翌日に回す
“少し整える”だけで1日200kcalは調整できます。
コンビニでも整えられる力は一生もの
妊娠中に
✔ 栄養表示を見る
✔ たんぱく質量を意識する
✔ 塩分を気にする
✔ 野菜量を意識する習慣
この習慣は、
・産後の体重管理
・家族の食生活
・将来の生活習慣病予防
につながります。
妊娠期は「制限の期間」ではなく、
体と向き合う練習の期間です。
完璧じゃなくていい。
今日の夜、
一品だけでも選び直せたら、それで十分です。
🟢内容リンク
【管理栄養士が解説】妊娠中の体重管理|BMI別増加目安と具体的な食事量の目安
