妊娠中は、
・むくみやすい
・疲れやすい
・頭痛がする
・息切れする
・便秘になる
など、さまざまな体調の変化が起こります。
「赤ちゃんのために仕方ないのかな…」
と思って我慢している方も多いかもしれません。
しかし妊娠中の不調の中には、
👉 食事や栄養状態が関係しているもの
も少なくありません。
もちろん食事だけですべてが改善するわけではありませんが、
不足しやすい栄養素を補ったり、
食べ方を工夫したりすることで、
症状がやわらぐこともあります。
この記事では管理栄養士の視点から、
・妊娠中によくある不調
・症状が起こる原因
・食事でできる対策
を症状別にわかりやすくまとめました。
気になる症状がある方は、
ぜひ参考にしてください。
妊娠中の体重増加や血糖値との関係が気になる方は、こちらも参考にしてください。
▶︎【完全ガイド】妊娠中の体重・血糖管理|増加目安・食事量・妊娠糖尿病までまとめて解説
妊娠中の不調はなぜ起こるの?
妊娠中は、
妊娠していない時と比べて
- 血液量が増える
- ホルモンが大きく変化する
- 子宮が大きくなる
- 赤ちゃんへ栄養を送る
という変化が起こります。
その結果、
- むくみ
- 便秘
- 疲労感
- 頭痛
- 動悸
などが起こりやすくなります。
また、
妊娠中は
- 鉄
- 葉酸
- たんぱく質
- カルシウム
などの必要量も増えます。
そのため、
栄養不足や食事バランスの乱れが
不調を強める原因になることもあります。
妊娠中によくある不調と食事対策
むくみ
妊娠中のむくみは、多くの妊婦さんが経験する代表的な不調のひとつです。
妊娠すると血液量が増えるほか、大きくなった子宮が血管を圧迫することで、水分が体にたまりやすくなります。
特に妊娠後期になると、
・足がパンパンになる
・靴下の跡が残る
・朝より夕方のほうがむくむ
と感じる方も少なくありません。
また、塩分のとりすぎや運動不足も、むくみを悪化させる原因になることがあります。
食事では、
・塩分をとりすぎない
・カリウムを含む食品を取り入れる
・適切に水分補給する
ことが大切です。
むくみの原因や食事対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中のむくみは食事で改善できる?原因・塩分・対策をわかりやすく解説
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中のむくみは塩分が原因?1日の目安量と食事でできる改善対策
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の高血圧は食事で改善できる?原因とおすすめの食べ物・避けたい食品
頭痛・めまい・立ちくらみ
妊娠中は血液量やホルモンバランスの変化によって、頭痛やめまい、立ちくらみが起こりやすくなります。
特に妊娠中は赤ちゃんへ優先的に栄養が送られるため、鉄分不足による貧血が起こりやすい時期です。
鉄分が不足すると、
・立ちくらみ
・めまい
・疲れやすさ
・動悸
などの症状につながることがあります。
また、空腹時間が長くなったり血糖値が大きく変動したりすることも、不調の原因になる場合があります。
症状が続く場合は自己判断せず、健診時に相談することも大切です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の頭痛は食べ物で改善できる?原因とおすすめの食事・避けたい食品
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中のめまいは食べ物で改善できる?原因別の対策とすぐできる予防法
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の立ちくらみは食べ物で改善できる?原因とすぐできる対策・受診の目安
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠期の貧血とは?原因・診断基準・食事対策まで専門的にわかりやすく解説
疲れやすい・だるい・眠い
「十分寝ているのに疲れる」
「朝からだるい」
「とにかく眠い」
このような悩みも妊娠中によくみられます。
妊娠中は赤ちゃんを育てるために多くのエネルギーが使われています。
さらに、
・ホルモンの変化
・貧血
・睡眠の質の低下
・栄養不足
などが重なることで、疲労感や眠気を感じやすくなります。
特に鉄分やたんぱく質が不足すると、疲れやすさが強くなることもあります。
毎日の食事で栄養をしっかり補うことが、体調管理の土台になります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に疲れやすいのはなぜ?原因と食べ物でできる対策・おすすめの栄養素
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中にだるいのはなぜ?食べ物で改善できる?原因別の対策とすぐできる対処法
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に朝だるいのはなぜ?原因と食べ物でできる対策・おすすめの栄養素
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に眠いのはなぜ?原因と食べ物でできる対策・おすすめの栄養素
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠後期に体重が増えすぎるのはなぜ?原因と今からできる食事対策
動悸・息切れ
妊娠中は血液量が増え、心臓にも大きな負担がかかります。
そのため、
・少し動いただけで息切れする
・心臓がドキドキする
・階段がつらい
と感じることがあります。
また、貧血によって酸素を運ぶ力が低下すると、動悸や息切れが強くなる場合もあります。
多くは妊娠による変化ですが、
・急に悪化した
・安静にしていても苦しい
場合は医療機関へ相談しましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の動悸は食事で改善できる?原因別の対策と注意すべき症状
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に息切れするのはなぜ?原因と食べ物でできる対策・受診の目安
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠期の貧血とは?原因・診断基準・食事対策まで専門的にわかりやすく解説
胃痛・胸焼け・食欲不振
妊娠中はホルモンの影響によって胃腸の動きがゆっくりになります。
さらに子宮が大きくなることで胃が圧迫され、
・胃もたれ
・胸焼け
・胃痛
・食欲不振
などが起こりやすくなります。
無理にたくさん食べる必要はありませんが、食事を抜きすぎると栄養不足につながることもあります。
体調に合わせながら、
・少量ずつ食べる
・消化の良い食品を選ぶ
・脂っこいものを控える
などの工夫が役立ちます。
詳しくはこちらをご覧ください。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の胃痛はなぜ起こる?原因と食事でできる対策・受診の目安
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の胸焼けはなぜ起こる?食事でできる対策と避けたい食べ物
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に食欲がないのはなぜ?食欲不振の原因と無理なく食べる食事の工夫
▶︎【管理栄養士が解説】つわりで気持ち悪いときに食べられるもの|吐き気があるときの食事の工夫
便秘・下痢
妊娠中はホルモンの影響で腸の動きが低下しやすく、便秘になる方が増えます。
一方で、
・食事内容の変化
・ストレス
・体調不良
などによって下痢になることもあります。
便秘や下痢が続くと、
・食欲低下
・栄養不足
・体調不良
につながることもあります。
そのため、
・水分補給
・食物繊維
・発酵食品
などを意識しながら、腸内環境を整えることが大切です。
詳しくはこちらをご覧ください。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中の便秘はなぜ起こる?安全な食事対策と今すぐできる改善習慣
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に下痢が起こる原因とは?食事でできる対策と注意すべき症状
不調があるときに共通して見直したい食事のポイント
妊娠中の不調は、
・むくみ
・だるさ
・疲れやすさ
・便秘
・頭痛
・食欲不振
など症状によって現れ方はさまざまです。
しかし実は、多くの不調に共通して見直したい食事のポイントがあります。
特別な食品だけで改善しようとするのではなく、まずは毎日の食事の土台を整えることが大切です。
① 主食だけで済ませない
体調が悪いと、
・おにぎりだけ
・パンだけ
・うどんだけ
で済ませてしまうこともあります。
しかし主食だけの食事は糖質に偏りやすく、食後の血糖値が急上昇しやすくなります。
血糖値が大きく変動すると、
・強い空腹感
・だるさ
・眠気
などにつながることがあります。
そのため、
✔ ご飯+魚
✔ パン+卵
✔ うどん+豆腐
など、たんぱく質を組み合わせることを意識してみましょう。
▶︎血糖値を安定させる食べ方はこちら
【管理栄養士が解説】妊娠中の食後血糖値を上げない方法|食事・間食・生活習慣の具体的対策
② たんぱく質を毎食とる
たんぱく質は赤ちゃんの体を作るために欠かせない栄養素です。
また、
・筋肉
・血液
・ホルモン
などを作る材料にもなります。
妊娠中は必要量が増えるため、不足すると疲れやすさや体調不良につながることもあります。
毎食、
・肉
・魚
・卵
・大豆製品
・乳製品
のいずれかを取り入れることを目標にしてみましょう。
例えば、
朝:ヨーグルト
昼:卵
夜:魚
のように少しずつでも十分です。
③ 野菜を意識してとる
野菜には、
・ビタミン
・ミネラル
・食物繊維
が豊富に含まれています。
これらは、
・便秘対策
・むくみ対策
・体調管理
の土台になります。
特に妊娠中は便秘やむくみで悩む方が多いため、
毎食すべて完璧に食べようとするよりも、
「まずは1品野菜を増やす」
という意識がおすすめです。
▶︎便秘で悩む方はこちら
【管理栄養士が解説】妊娠中の便秘はなぜ起こる?安全な食事対策と今すぐできる改善習慣
▶︎むくみで悩む方はこちら
【管理栄養士が解説】妊娠中のむくみは食事で改善できる?原因・塩分・対策をわかりやすく解説
④ 水分をしっかりとる
「むくむから水を控えている」
という方もいますが、水分不足は逆効果になることがあります。
水分が不足すると、
・便秘
・脱水
・血流低下
などにつながる可能性があります。
妊娠中は血液量も増えるため、こまめな水分補給が大切です。
基本は、
✔ 水
✔ 麦茶
などを中心に、
のどが渇く前から少しずつ補給しましょう。
⑤ 無理な食事制限をしない
妊娠中は体重が気になる時期ですが、
「体重を増やしたくないから食べない」
という極端な制限はおすすめできません。
赤ちゃんの成長には、
・エネルギー
・たんぱく質
・ビタミン
・ミネラル
が必要です。
大切なのは、
👉 食べないことではなく、食べ方を整えること
です。
妊娠中に身につけた食事習慣は、
出産後の体調管理や家族の食生活にもつながります。
完璧を目指す必要はありません。
まずはできることから少しずつ整えていきましょう。
忙しくて食事を整えるのが難しい方は、コンビニを活用する方法もおすすめです。
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中コンビニ完全ガイド|数値でわかる安全な選び方
体重増加が気になっている方はこちら
▶︎【管理栄養士が解説】妊娠中に体重が増えすぎたときの対処法|食事で無理なく整える方法
こんなときは医師に相談しましょう
妊娠中の不調の多くは、生理的な変化によるものです。
しかし中には、医療機関への相談が必要なケースもあります。
例えば、
・急激にむくみが強くなった
・激しい頭痛が続く
・視界がチカチカする
・動悸や息切れが急に悪化した
・食事や水分がほとんどとれない
といった場合は注意が必要です。
特に妊娠高血圧症候群や重度の貧血などが隠れていることもあります。
気になる症状がある場合は自己判断せず、健診時やかかりつけ医へ相談しましょう。
▶︎妊娠高血圧症候群についてはこちら
【管理栄養士が解説】妊娠高血圧症候群の食事とは?塩分量の目安とおすすめの食べ物・避けたい食品
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【管理栄養士が解説】妊娠期の貧血とは?原因・診断基準・食事対策まで専門的にわかりやすく解説
まとめ
妊娠中の不調は、
・ホルモンの変化
・血液量の増加
・赤ちゃんの成長
・栄養状態
など、さまざまな要因が関係しています。
症状ごとに原因は異なりますが、
✔ 主食だけにしない
✔ たんぱく質を毎食とる
✔ 野菜を取り入れる
✔ 水分をしっかりとる
✔ 極端な食事制限をしない
といった基本的な食事習慣は、多くの不調対策の土台になります。
まずは今の悩みに近い症状の記事から読んでみてください。
原因や対策を知ることで、不安が少し軽くなるかもしれません。
さ